第33回フェブラリーS回顧~やはりレコード、高速馬場で映えるStorm Cat×Cozzeneの柔らかストライド

東京11R フェブラリーS
◎2.ホワイトフーガ
○7.ノンコノユメ
▲13.タガノトネール
ホワイトフーガクロフネ×フジキセキだからカネヒキリサウンドトゥルーミラクルレジェンドと同じ「フジキセキ×デピュティミニスター」のダート黄金配合。クロフネ牝駒はホエールキャプチャブラボーデイジーなど東京マイルの大レースに実績があるし、母母父ザフォニックゴーンウエスト産駒のマイラー。1400mで2戦2勝だからマイル戦にも対応できるとみた。母がヘイロー3×4で自身は「ボールドルーラープリンスキロ」の組み合わせのクロスだから、雨で馬場が軽くなるのも歓迎だろう。ノンコノユメは軽い馬場のほうが斬れるし、逃げ先行馬が揃ったので、まずは◎○の差し差しで買いたい。モーニンは根岸Sでは◎にしたが、ストームキャット×フォーティナイナー×コジーンだから淡泊な先行圧勝型の血統で、マイルのHペースで直線でもうひと踏ん張りきくかどうか。タガノトネールは母系のハイペリオン的な粘り腰が発現してきた今は1400mより1600mがベターで、好位で我慢できるしタフなレースになってもひと踏ん張りきくタイプ。前の組ではこれをとりたい。

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レースレコードで完勝したモーニンの配合については、NETKEIBA「重賞の見どころ」より再掲します

モーニン
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012110091/
近親にパットオブライエンS(米G1・AW7F)のEl Brujoがいる牝系。父ヘニーヒューズはダ6~7Fの北米GI勝ち馬で。アジアエクスプレスヘニーハウンドケイアイレオーネなどの父。母父Distorted Humorは北米で成功したフォーティナイナー種牡馬で、エーシンクールディやドローアウターの父、ミリオンヴォルツの母父。ダート短距離向きの単調なスピードを父母から受けているが、母系にCozzeneが入ってSecretariatSir Gaylordの3/4同血クロスになるのはアジアエクスプレスと同じで、東京向きのナスキロ柔いストライドで走る。根岸Sの快勝をみるとベストは1400mと思われるので、あと1Fをどう踏ん張るか、できればスローが希望だろう。馬場が渋るのはプラス。

下記エントリ「Cozzeneのナスフリート&ナスキロ増幅と、イスラとモーニンの柔らかさ」も参照いただきたいですが、モーニンの配合は
Secretariat≒Sir Gaylord5×6
母がMr.Prospector3×4で、Gold DiggerとRide the Trailsを通じるナスフリート(NasrullahとCount Fleet)の組み合わせのクロス
と、Cozzeneの血脈構成を代々増幅していて、芝馬のような柔らかな身のこなしと大きなストライドで走るのは配合どおり

やはりStorm Cat経由でSecretariat5×5持ち柔らかストライドで走るアスカノロマンが3着、そしてSecretariat4・5×5のベストウォーリアが4着で、レースレコードが出るような走りやすい馬場においては、地面を掴んだり掻いたりする力よりも、ストライドを伸ばす力に長けた馬たちが有利である、という結果でもあったかと
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011104994/

絶妙なタイミングでいったん2番手に上がったピッチ走法のロワジャルダンが最後に甘くなったのとは対照的で、ゴール前はストライドを伸ばしたもん勝ちみたいな叩き合いになりましたが、そういうタイプだけにモーニンもアスカノロマンも馬群に入らず、外目を伸び伸びと走ってこれたことも大きかったと思います

馬場が渋って高速決着になったフェブラリーといえば、09年サクセスブロッケンの1.34.6(稍)、07年サンライズバッカスの1.34.8(不)、05年メイショウボーラーの1.34.7(不)

サンライズバッカスStorm Catの孫でSecretariat≒Sir Gaylord4×5、重賞勝ちはフェブラリーと武蔵野という典型的なストレッチランナー
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2002106896/

メイショウボーラータイキシャトル×Storm Catの黄金配合、しかもこのときの2着シーキングザダイヤStorm Cat産駒でSecretariatSeattle Slewを通じるボルキロクロスでした
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2001100650/

高速決着のフェブラリーは黙ってStorm Catのナスキロクロス、血統予想としてはここが着地点やったわけですなあ…

私はどうもスピードで押し切れる1400mでは強いけれど、マイルの激流でふと踏ん張りがきくかどうかが半信半疑やったんですが、メイショウボーラーのときも同じような考えで無印にした記憶があるので、10年経っても何の進歩もない予想に愕然としております(^ ^;)

アジアエクスプレスもナスキロ柔いストライドで走るし、芝でも朝日杯を勝つぐらいの馬ですから、重馬場のフェブラリーや武蔵野に出てくればベストパフォーマンスを出せるかもですね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2011110091/

これでヘニーヒューズの持ち込みの産駒は中央で14頭が出走し11頭が勝ち上がり、うちG1勝ち馬が2頭で重賞勝ち馬が4頭という素晴らしい成績で更に人気を集めそうですが、母がMeadowlake(Princequillo系)×Hagley(Man o'War系)とアウトサイダー血脈が強く、自身も強いクロスを持たないので配合がやりやすくて、私もダートやマイラー狙いで配合診断をオーダーされたらよくオススメする種牡馬の一つ

Beholder(母がIcecapade≒Northern Dancer3・5×4)やモーニン(母がMr.Prospector3×4)やケイアイレオーネ(母がNorthern Dancer4×3、Bold Ruler4・5×5)のようにクロスのうるさい繁殖との配合も決まりやすいので、芝中距離のクラシックタイプを狙わないのであれば非常に使い勝手がいい種牡馬なのです

ノンコノユメは今日もこれは届かんだろうというところから凄い追い込み、トワイニング産駒としてはセイリオスやセカンドテーブルとかなり似た配合パターンですが、この馬だけがG1級に突出しているのはやはり配合が一枚上だからでしょう

ノンコノユメ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104314/
ハーツクライでおなじみビューパーダンスの牝系。ダートのオープン馬マルカプレジオのイトコで、母ノンコもダートで3勝をあげた。「父トワイニング×母父サンデーサイレンス系×母母父Alydar系×牝系My Bupers」という配合のアウトラインはダートでオープンを張ったセイリオスとよく似ており、名血Courtly Dee(トワイニングの母)とBuckpasser~Busandaをニアリークロスさせる配合は世界中で大成功している。トワイニング×サンデー×クリミナルタイプのセカンドテーブルとも似た配合だ。父よりも母似でベストは1800mと思われるが、直線が長く砂質が軽いコースで斬れ味を増すタイプで、東京1600mは[4-0-1-0]。

下の略図のように、(1)Courtly DeeとBusandaを通じるWar AdmiralとLa TroienneとBlue Larkspurの組み合わせのクロス、(2)Tulle≒Iron Rewardのニアリークロス、この二つの魅力的なクロスを、スーパー名繁殖Courtly Deeとサンデーサイレンスを破った年度代表馬クリミナルタイプを経由して持つ、というのが類い稀なダートの鬼脚を生んだというべきでしょうか

┌○
│└△┌Bimelech
│ └△└La Troienne
│  │┌Blue Larkspur
│  └△
Courtly Dee
│┌War Admiral
└△

War Admiral
Busanda
│┌Blue Larkspur
└△
 └La Troienne

Courtly Dee
│┌War Admiral
└Tulle
 │┌Beau Pere
 └△
  └Betty Derr

Swaps
│┌Beau Pere
└Iron Reward
 │┌War Admiral
 └△
  └Betty Derr

そしてノンコノユメの場合はCourtly Dee≒No Robberyのニアリークロス2×5とも表記できるので、こうしてみるとトワイニングとクリミナルタイプはたしかなニックスと言えるだろうし、Courtly Deeの血をここまで執拗に増幅したトワイニング産駒は合衆国にもいなかったんじゃないかと

Never Bend
│└△┌Bimelech
│ └△
│  └Bloodroot
Courtly Dee
Tulle(≒Iron Reward)

┌Swaps
│└Iron Reward(≒Tulle)
No Robbery
│┌Bimelech
└△
 └Bloodroot

ちなみにトワイニング産駒で重賞に勝ったのはノンコノユメセカンドテーブルロールオブザダイスフサイチアソート、タイキジリオンの5頭で、うちノンコノユメセカンドテーブルロールオブザダイス、タイキジリオンの4頭は母系にBusanda≒Searchingを引き、ノンコノユメセカンドテーブルフサイチアソートの3頭は母系にSwapsを引いています(シンザン記念2着ドリームガードナーも母系にSwapsあり)

名繁殖マチカネハツシマダが持つNumbered Account≒Foreign Courier2×2の名ニアリークロスにもIron Reward≒Tulleは含まれますね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/1995108850/

ワンアンドオンリーの母ヴァーチュもCourtly Dee≒BusandaだけでなくIron Reward≒Tulleも併せ持っていますが(他にサンセットスカイ2勝と出走産駒は2頭とも勝ち馬)、今年シルクの募集馬でピックしたデイトユアドリーム14も、母デイトユアドリームがトワイニングの娘でまさにこの配合パターンで、上のマチカネハツシマダの血統表と見比べていただきたいですが、デイトユアドリームの繁殖としての配合の優秀さを評価してのピックなのでした
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014106027/

ノンコノユメみたいな名配合を掘りはじめるとついつい長くなってしまいますが、来年からはフェブラリーで雨が降ったらStorm Catのところに赤ペン入れときましょう(^ ^;)

Cozzeneのナスフリート&ナスキロ増幅と、イスラとモーニンの柔らかさ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/1bcad677f08bbca471d81a682b2619ac