中山11R 皐月賞
◎17.トゥザワールド
○6.アドマイヤデウス
▲13.キングズオブザサン
△11.ロサギガンティア
×5.アデイインザライフ
×7.トーセンスターダム
注3.クラリティシチー
トゥザワールドはここまでの5戦で、スローもHペースも内回りも外回りも経験し、先行も捲りも追い込みも一通りこなして、川田から与えられた課題に対して満点に近い答えを出しつづけてきた。配合に素直なキンカメ産駒だけに牝系の美点も弱点も素直に表現されていて、斬れ味は並だが粘着力と機動力に富むフェアリードールらしさ丸出しのこの中距離馬のことを、川田は誰よりも理解している。オルフェーヴルのような問答無用の名馬は不在、ロゴタイプやエピファネイアのように中山の4角で“ハッとした脚”を使う馬もあまり見当たらない今年の皐月賞、天賦の才でぶっこ抜ける馬がいないとすると、デビュー当初から皐月賞をにらんで、中山の4角で先頭に立つための準備と鍛錬を積み重ねてきた秀才に、勝利の女神は微笑むのではないか。桜花賞はハープスターの爆発力が凄すぎて胆力だけで決めた勝利だったが、決して抜きんでた存在ではないが手塩にかけて育ててきたトゥザワールドで、狙いすましてきた皐月賞を勝ちきることができるならば、そのときこそ真の川田時代の到来といえるだろうし、今年はそんな年なのかもしれない。アドマイヤデウスも◎に負けず劣らずの泥臭いハイペリオン脚質で、川田が中山金杯で叔父のアドマイヤフジを勝たせたような競馬が理想形だと思っているが、若葉で後ろから差してきれいに勝ちすぎてしまったのが少し引っかかる。キングスオブザサンはボールドルーラーのクロスらしい機動力型で、4角で“ハッとする脚”を使う数少ない一頭だし、チチカス産駒で揉まれるのは勘弁だろうから、外枠で揉まれず土曜のピークトラムのようなレースができれば面白い。中山芝はここへきて高速化かつイン伸び優勢になっているので、内枠で機動力のある馬やイン差しを狙ってきそうな乗り役に△以下を振ってみた。
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トゥザワールドは川田が半年間手塩にかけて育ててきた馬で、皐月賞で4角先頭をイメージしてつくってきた馬で、そして大一番でもそのイメージどおりに、直線で一瞬は先頭に立ったのかな?
キングカメハメハ×サンデーサイレンスは万能の配合だけに、残りの母母のところで何をするかで脚質とかキャラがだいたい決まるというか、Mill Reefをクロスすれば斬れ味のローズキングダムになるし、Special≒ポッセをクロスすれば機動力のコディーノになるし、ノーザンテーストを入れてFlower Bowl≒Your HostessをクロスすればAlibhai的パワーで走るソリタリーキングになるし、ナスキロとFlower Bowl≒Your Hostessの両方をクロスすればベルシャザールのように芝ダ兼用のストライドになるし、実は非常にわかりやすい
トゥザワールドの場合はNureyevのクロス4×3で、母母フェアリードールはForliとTudor Minstrelを通じるHyperionとLady Jurorのクロスでハイインロー的粘りと同時にバレークイーン的機動力も伝えますから、“ハイインローの多い、泥臭く粘り強いコディーノ”という配合
川田がレースを教えていく毎に、トゥザヴィクトリー譲りの頭の高い掻き込む走りや、フェアリードール譲りのハイインロー的粘りとFair Trial的機動力がONになってきて、皐月賞を4角先頭で勝てそうな馬になってきて、弥生賞の捲りにしてもなるほど川田はこれを試してみたかったのか…と納得できるもの
トゥザワールドの全兄トゥザグローリーはデビューが3歳3月に遅れてしまったので、当初から青葉賞→ダービーを目標にせざるをえず、けっきょくその後もいろいろあって内2000mマスターに完成しきれなかった感はありますが、しかし阪神内2000mでショウナンマイティとトーセンラーとナカヤマナイトを封じた鳴尾記念は彼のベストパフォーマンスのひとつでしょう
トゥザワールドと川田がプランどおりの完ぺきなレース運びをして全てを出し尽くしたのに、直線で外から並びかけてきたのが、ほかならぬイスラボニータだったとは…
「内枠がアダになるのは嫌だったから、どこかで外に出せればと思っていた」と蛯名はコメントしていますが、直線の映像を何回みてもこのストライドで皐月賞を差し切ってしまうとはやっぱり驚きで、そしてストライドロスが生じないようなコース取りを意識してきた鞍上もさすがで、ダテに中山で28年乗ってません
「中山内回り向きではないだろう」という以上に、「G1を勝てる配合ではないし、G1を勝てる牝系でもないだろう」と書いた望田としては完敗の血統予想でしたが、実質ラストクロップでいきなりこんな馬を出すとは、フジキセキもホンマによくわからん種牡馬やなあ~と(^ ^;)
この馬の最大の長所は驚くほど柔らかな体質で驚くほどストライドが伸びる点にあり、それ自体は「サンデー×ミスプロの組み合わせ」や「Cozzeneを通じるナスキロクロス」で説明がつくのですが、皐月賞を勝ってしまうほどの奥行きのある、緻密な配合には私には思えなかったし、皐月賞を勝たれたからといっていきなりその考えを翻すこともできないので、私の配合論ではこの馬をほめるのは難しいですが、ストライドはいつ見ても最高でほんとに素晴らしい馬ですね~と讃えたいと思います
でもここまできたら逆らいつづけるしかないですから、東京に替わるのは間違いなくプラスでも、いやいやこの血統とこの体型ではダービーはシンドイんやないか…という説で、何か他の馬で、それもたぶんトゥザワールド以外の馬で突っ張るつもりですよ(・∀・)
今日も中山芝はイン伸び優勢で逃げた馬は[3.0.1.1]、ウインフルブルームはこの馬場とちょい後傾ラップを利しての前残りで、ストライドで走るスペシャルウィーク産駒だけにダービーもこれぐらいは走れそうですが、柴田大知は4Rコスモツケマと9Rマイネルミラノでは逃げ切り、8Rエクセレントピークでは2番手追走で4着、そしてここでも大外から敢然と逃げて、先行有利の馬場なのだから行ければ行くんだというところを貫いたのはこれもさすが
戸崎もアジアエクスプレスで先行するとはさすがで、まあ望田でも大きく張るときはあれこれ考えて馬券を買うんやから、乗り役も皐月賞ともなるといろいろ考えて乗ってきます(^ ^;)
最内を引いてしまったワンアンドオンリーがどう乗るかも注目されてましたが、けっきょくノリはストライドロスはしないという乗り方に賭けるしかなく、しかし今日の馬場とペースではちょっと苦しかった
橋口先生のハーツクライ産駒、ダービーはいよいよ指定席かという期待が高まりますが(^ ^;)、ベルキャニオンも東京なら楽しみという伸びでしたよ(・∀・)
アドマイヤデウスはレース上がりが35.3で自身の上がりが35.1、まあそういうHyperion脚質なので、今日のトゥザワールドや叔父アドマイヤフジの中山金杯のようなレースができれば…という馬でしょう
トーセンスターダムはトゥザワールドの直後とはこれもさすがユタカで、ただ京都ほど勝負どころで加速していけなかったし、この馬は腰が甘いのに前はTom Rolfe的に掻き込むので、ここまではうまいこと無敗できましたが意外にスイートスポットは狭い馬なんじゃないかと、まあまだ未完成でもありますが
ここで触れなかった馬も含め、「血統クリニック」で書きたいことはだいたい全部書いたので、血統のことについてはそちらをご覧ください