シンザン記念回顧を兼ねて~斬れ味のないサトノノブレスとグァンチャーレを京都外でギリギリ勝たせる神騎乗

一口に「Hyperion的な脚質」といってもいろいろあって、とりあえずジャスタウェイHyperion的脚質の典型と定義すると、ルーラーシップなんかは「HyperionNasrullah」的なストライドで持続的惰性的に走っていたというべきだし、トゥザワールドなんかは「HyperionとLady Juror」的な機動力と粘着力で走っているというべきで、いずれも「我慢強く粘り強く同じフォーム同じ脚色で長く走りつづけることができる」というHyperionの持ち味を受け継いではいるのですが、そこにNasrullah的要素とかFair Trial的要素も加味されているというわけですね

サトノノブレスが少し体質硬めで追ってもストライドが伸びず重心が沈まず、だからディープ産駒にしては高速馬場の斬れ味は並で、むしろ時計や上がりのかかるレースでしつこいのもHyperion的と言っていいでしょう
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010103602/

母父トニービン(Hyperion5×3・5)だけでなく母母父の母Big Puddles(Alibhai3×4)からもAlibhai的パワーを受け継いでいて、Alibhaiというのは北米で成功したHyperion系らしくダート巧者を出すようなパワーが豊富な血で、今でもダートのチャンピオンの血統表を掘るとFlower Bowl≒Your Hostの3/4同血クロスなんかがよく出土しますが、この馬のディープらしからぬ力馬っぽい側面はAlibhai的なのだ、ということはよく書いてきました

アドマイヤフライトやフーラブライドのほうが明らかにストライドを伸ばして外回りの直線で斬れているのに、絶妙なペース配分とセーフティリードでそれをギリギリ封じ込めてしまったのが昨年の日経新春杯で、これはルメールの静かなるスーパープレーだと絶賛しましたが、その再現を見ているかのような日曜のシンザン記念のゴール前

グァンチャーレは父がグラスワンダー直仔スクリーンヒーローで母父がDevil's Bag直仔ディアブロ、血統どおりのパワー&機動力型で捲りの脚質だから、東スポ杯は直線不利があって追えませんでしたが、開いててもそれほど斬れなかったんじゃなかろうか…とみて予想は無印、レースでもやっぱり外回りの直線で追ってストライドは伸びないし重心は高いまま、当然ゴール前は2,3,4着馬の猛追を受けましたが、それをギリギリ凌いだところがゴールでした
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012100407/

改めてレースを見なおすと、ユタカは下りからスパートして残り600~200m区間で後続を突き放しにかかってて(そこで後続がスムーズさを欠いたという幸運もありましたが)、その貯金を最後の200mで使い果たすもギリギリ凌いだという、つまり捲りの馬で外回りを捲ってギリギリ凌いでしまったという騎乗で、これもユタカでなければ勝ちきれなかったんじゃないか…という地味なスーパープレー

というわけで、サトノノブレスがその後上がり12.0-11.4-12.4の小倉記念を勝ったように、グァンチャーレも春はまずスプリングS全力投球でいいのではないかと思います