第67回阪神JF回顧~2歳リーディングを確定させる3角先頭

阪神11R 阪神JF
◎11.ブランボヌール
○17.デンコウアンジュ
▲7.クロコスミア
△2.メジャーエンブレム
×9.アットザシーサイド
メジャーエンブレムは地力のある母系でここも崩れはないだろうが、ダイワメジャー産駒だけに外マイルのG1を勝ちきるほどの斬れ味には少し欠ける。阪神JFは「ナスキロ柔い馬が斬れたもん勝ち」というレースだから、ゴール前は◎○の斬れ味勝負とみたい。◎はダコールの姪で、その母アジアンミーティアアンブライドルズソング(BCジュヴェナイル)の全妹。つまりディープインパクト×アンブライドルズソングダノンプラチナとも3/4同血の関係になる。ディープ産駒としても斬れ味に定評がある配合で、ファンタジーSは休み明けと前半少し行きたがったぶん弾けなかったが、差しに回って脚をタメられればマイルも守備範囲だろうから、昨年のダノンプラチナのように斬れる絵を描きやすい。○はアルテミスSの斬れ味がビックリで、母父にカーリアンダルシャーンが入ってナスキロ柔く斬れるところがブエナビスタジョワドヴィーヴル姉妹と重なる。

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今年のJFはメジャーエンブレムが1人気に応えて勝ちきれるのか、そこがまずポイントでした

ダイワメジャー産駒は父同様パワーと粘りはあるのですが斬れ味に欠けるのが弱点で、だから外回りのマイル戦を差して勝ちきるという芸当はなかなか難しい

前走アルテミスSではスタート後に行きたがってハナに立ってしまい、最後の最後にデンコウアンジュの斬れ味にやられただけに、ここは好位で折り合って直線で抜け出すような競馬でくるのではないかと私はみていました

しかしダイワメジャー産駒がそんな大人しい競馬をしても、最後はディープ産駒の斬れに屈してしまうシーンしか浮かんでこなかったので、母母がUnbridled's Songの全妹でダノンプラチナのような斬れがあるブランボヌールに◎

ところがさすがはルメール、アルテミスはスローで上がりの競馬になったから鋭さ負けしたのだということをちゃんと理解していて、好発を決めると無理に押さえず番手、ハナを切ったキリシマオジョウが物見をして膨れるのを見るや早々と先頭に

レースラップが58.7-35.8、上がり4F11.8-11.7-11.5-12.6、ダイワメジャーがパワーと粘りで押し切れるレースを自らつくってみせました

カレンブラックヒルNHKマイルは逃げ切り、コパノリチャード高松宮は番手抜け出し、ダイワメジャーが大きいところを勝つには、やっぱり先行押し切りしかない

キャンディバローズのような細身のナスキロ柔い牝馬を扱わせたた右に出るものはいないフレンチの鉄人ですが、肉付きのいいダイワメジャー黄金配合娘も見事に手の内に入れてみせました

そしてメジャーエンブレムがゴールインした瞬間、ディープインパクトを押さえての、ダイワメジャーの2歳リーディングサイアーがほぼ確定

下記「ダイワメジャー黄金配合がポンポン勝ち上がる夏」で書いたように、2歳のダイワメジャー産駒は好配合が多くて、私はPOGでアストラエンブレムとモーゼス、一口ピックでボールライトニングを推しましたが、この3頭もメジャーエンブレムもメジャータイフーンもレッドラウダもマコトルーメンも、下記(1)(2)を満たす「ダイワメジャー黄金配合」なのです

(1)HaloにDrone的組み合わせ(ナスキロ+Tom Fool)をニアリークロスすることで柔らかさと俊敏さを増す
(2)Lady AngelaにPretty Polly血脈を合わせるのが隠し味で、これが重賞レベルでの底力につながる(Hyperion+DonatelloとかLe Fabuleux≒Wordenとか)

ダイワメジャー産駒の獲得賞金ベスト3、カレンブラックヒル(Drone≒Terlingua,Le Fabuleux)もコパノリチャード(Caerleon,Worden)もダイワマッジョーレ(Sir Ivor,Aureole)もこの黄金配合です

メジャーエンブレムはHalo≒Red God≒Past Exampleのニアリークロス3×5・5で、このPast ExampleがDroneやSir Ivorと同じナスキロ+Tom Foolの組み合わせ
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105840/

 ┌Tom Fool
┌○
Past Example
│  ┌Nasrullah
│ ┌○
│┌○┌Princequillo
└△└△

そして母系にWordenが入るのはコパノリチャードと同じで、下のようにWordenはLe Fabuleuxと父と母系が同じで、カレンブラックヒルの母はLe Fabuleux4×4、ともにPretty Pollyの全妹Mirandaの血を引きます

Wild Risk
Worden
│┌Sind
││└△
││ └Miranda
Sans Tares

Wild Risk
Le Fabuleux
└△
 └△
  └Sans Tares

ボールライトニングの母系に入るグランディはSister SarahとWordenを持つので、このPretty Polly=Mirandaの薄いクロスに注目できました

┌○
│└△
│ └△
│  └Sister Sarah
グランディ
│┌Worden
└△

ブランボヌールは力は出しきっての3着というべきで、欲を言えばもう少し緩んで、上がりが速い競馬になったほうがダノンプラチナ的斬れで差しやすかったかな…距離延長が応えたというよりは、タフなレースになったので斬れ味が鈍ったという3着でした

ペプチドサプルは直線で岩田に押し込められ、そこからゴールまで微妙に進路がないままで、あそこがスムーズなら3着はあったかも

マンハッタンカフェ×Blushing Groomのニックスで、これも勝ち馬と同じく母系にPolish Precedentが入りますが、牝祖リーガルロベルタはブライアンズタイムと同血で、全体にパワーと粘りで固めた配合で、今日ぐらいタフなレースになればしぶとい馬ですね

アットザシーサイドは内回り向きのピッチ加速なのでこれぐらい走ればフィリーズレビューが楽しみ、デンコウアンジュはちょっと行きっぷりが良すぎてアルテミスの斬れ味を発揮できませんでしたが、あのときの田辺の東京での追い込みはちょっと神がかってました

デンコウアンジュブランボヌールか、迷った末にブランをとったのはそのあたりもあります

ウインファビラスとペルソナリテはともにステイゴールド×アドマイヤコジーン、これまでたった2例しかないこの組み合わせが、2歳女王決定戦に駒を進めて2着と6着というのは快挙と言っていいでしょう
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013101453/

この組み合わせはノーザンテースト4×4とPrincely Gift5×6、そして下図のようにSylko≒Dariusのニアリークロスも派生するので、ようするにダイナサッシュ≒アドマイヤマカディのニアリークロス3×3と表記できるもの

Nearco
Sylko
│ ┌Solario
│┌○
└△
 └△┌Arion
  └△
   └△
    └Security

 ┌Nearco
┌○
Darius
│ ┌Solario
│┌△
└△┌Arion
 └△
  └Security

メテオさんに教えてもらって、血統表を掘ってるうちにこのニアリークロスを発見して血の気が引きました

こんな妙味あるニアリークロスに気づかなかったとは痛恨で、気づいていれば印を入れたとは言わないですが、血統屋さんとして恥ずかしい見落としです…

ちなみにアドマイヤコジーン産駒で母系にダイナサッシュを引くパターンも調べてみましたが、中央出走馬にはいませんでした

※追記
スノードラゴンアドマイヤコジーン産駒で牝系がロイヤルサッシュなので、ミセスマカディー≒ロイヤルサッシュ3×4となり、このニアリークロスを持つ馬はスノードラゴンウインファビラスとペルソナリテの3頭しか中央には出走しておらず、3頭ともがG1に出走し、うち2頭はG1で連対したという驚異のニアリークロスということができます(アドマイヤコジーンは岡田兄弟に足を向けて寝られません)

ただウインファビラスとアドマイヤリードについては、来春は牝馬クラシックロードを歩むのでしょうが、メイショウマンボレッツゴードンキのようにジェイドロバリー(Numerous)を配合的にちゃんと消化しきれていない、Kingmamboジェイドロバリーの3/4同血クロスで消化しきれていないことが、G1を勝ちきる上ではネックになるかもです

ダイワメジャー黄金配合がポンポン勝ち上がる夏
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/43ee5e5a510135a47140d€cb75ed261b8